先生のひとりごと

適職検査の罠

恭子先生
恭子先生
みなさん、こんにちは。

シンクス上永谷教室、阪東橋教室の教室長 菅野恭子です。

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将来どんな仕事に就けばよいのかわからない……

そう悩む子どもたちが多いように思います。

これは、私がこの15年ほど子どもたちと対話をする中で感じてきたことなので、実際に数字として把握しているわけではありません。

でも、やりたいことが見つからないと悩む学生さんの声なども、インターネット上で見かけることが多々ありますので、当たらずとも遠からず、と言えるのではないでしょうか。

中学や高校では、進路を決めるにあたり、適職検査のようなものを実施することがあります。

とくにやりたいことがない場合、この検査の結果を見て、

「へ~、私ってこんな分野が向いてるんだ!」

と新しい発見をする子も多いようですし、向いていると結果の出た分野について興味を持つ子もいます。

 

私は、この結果には、懐疑的です。

なぜなら、私自身の経験から実感しているからです(笑)

この手のテストでは、ほぼ間違いなく営業が向いているとの結果が出ます。

  • 挨拶ができる
  • 誰とでも会話ができる
  • 人当たりがよい

などの点は、自覚があります。でも、そのような長所と、営業的な戦略や押しの強さ、打たれ強さがあるかといったら、まったくありません。

意外に思われるかもしれませんが、とても繊細で、心で泣いていることがデフォルトです(笑)

来てくださる方は心からおもてなししますが、こちらを向いてくれない人をどうやって振り向かせようかと戦略を立てることは苦手です。

若いころに営業の仕事をしたことがありますが、正直、とても辛かったです。

このように、適職検査で出た結果の職業についても、苦しいだけになる場合もあります。

人は多面的。様々な点と点が結びついて、その人らしさができあがると思います。

似たような分類はできたとしても、すべてが同じ人なんていません。

あるひとつの長所を取り上げて、この分野が向いていますよ、とは、言い切れないのではないでしょうか。

才能は天からのギフトとも言われます。そのとおり、英語のgiftには持って生まれた才能という意味もありますものね。

その贈り物をどうしたら世の中のために役立てることができるのか、じっくり考えることも必要です。適職検査の結果のとおりなんていう手っ取り早い方法に頼ってはいけないような気がしてしまうのですよね。

 

何が言いたいかというと、適職検査よりも、自分はどう思うのかを優先させてみましょう、ということ。

今まで興味がなかった職業を知り、調べるきっかけをつかめたことは、とても喜ばしいことです。

自分の知見を広める気持ちで、まずはこんな仕事もあるんだな、ほんとうに私に向いているかなと、吟味してみましょう。

 

我が子には、やりたいことを仕事にしてほしいという保護者の方の声も耳にします。

もしかしたら、適性よりも「好き」「やりたい」という気持ちのほうが勝るのでは……。

そんな気持ちもしています。仕事は、人が人生でいちばん長い時間を費やすものだと思うからです。

 

もし適職検査の結果を見せてもらうようなことがあったら、参考程度にして、「好き」「やりたい」と思えるかを第一にしてみたら、とアドバイスされたらよいのではないでしょうか。